How-to | iTunesのコーデックを選ぶ
iTunesで音楽を取り込む時のコーデックについて紹介。コーデックを簡単に言えば、元のデータを圧縮したり伸張したりするものです。もっと簡単に言えば布団圧縮袋だと思ってください。大きいものを小さく圧縮してやれば、場所をとらなくなる。それがコーデックです。
なぜコーデックで圧縮するのか
前述したように、コーデックには、大きいものを小さく圧縮して、場所をとらないようにしてくれます。
例えば、音楽CDは、1枚で600MB(1曲:約50MB)程度あります。これをそのままパソコンに取り込むと、音楽CDを10枚取り込んだら、600MB×10枚で6000MB(6GB)になって、場所を多くとってしまいます。これを、コーデックで圧縮してしまえば、音楽CD1枚(600MB)が、なんと、60MB程度まで圧縮されます。10分の1まで圧縮されたら場所をとりませんね。
なぜ10分の1まで圧縮できるのか?
音楽CD1枚分(600MB)の容量があるのに、圧縮してしまうと10分の1の60MBになりますが、残りの540MBはどこに行ったのでしょう?
その答えは「削除された」です。削除されたと言っても、普段人間の耳に聞こえない音域の部分をカットして聞こえる部分は残っているので、何の問題もありません。
もう一つ答えがあります。しかし、長くなるので割愛させていただきます。
コーデックの種類
コーデックには、不可逆圧縮コーデックと可逆圧縮コーデックの2種類があります。不可逆圧縮コーデックには、MP3とAAC。可逆圧縮コーデックには、Apple Lossless、AIFF、WAVがあります。
不可逆圧縮コーデック について
不可逆圧縮コーデックとは、一度圧縮してしまったら、元のサイズに戻らない変わりに、高い圧縮率を得ることができます。圧縮した後でも、CDと同等の音質を楽しめ、容量が小さい(1曲:約5MB)ので、沢山収録することができます。
MP3とAACの特徴
| 圧縮率 | 音質 | 対応プレイヤー | 再生ソフト | |
|---|---|---|---|---|
| MP3 | △ | × | ○ | ○ |
| AAC | ○ | ○ | △ | △ |
- MP3
- 音声圧縮コーデックで代表的なもので、容量が小さく、対応するプレイヤーなどが多い。
- AAC
- MP3の後継者で、MP3より圧縮率が高い。また拡張子の変換により 3GP2(着うた)にしたり、オーディオブック(Audible)にすることができる。
音質でMP3とAACを比べる
※ビットレートの違いによる音質の違いを表しています。
| 短 | 中 | 長 | |
|---|---|---|---|
| AAC | 112以下kbps | 128〜160kbps | 192以上kbps |
| MP3 | 160以下kbps | 192〜224kbps | 256以上kbps |
再生時間でMP3とAACを比べる
※ビットレートの違いによる再生時間の差を表しています。
| 短 | 中 | 長 | |
|---|---|---|---|
| AAC | 192以上kbps | 128〜160kbps | 112以下kbps |
| MP3 | 192以上kbps | 128〜160kbps | 112以下kbps |
可逆圧縮コーデック
可逆圧縮コーデックとは、圧縮した後でも、元のサイズに戻すことができます。しかし、音楽CD(600MB)から取り込んで圧縮しても容量が大きいため、レンタルCDなどのバックアップとして使うのが一般的です。
可逆圧縮コーデックの特徴
| 圧縮率 | 音質 | 対応プレイヤー | 再生ソフト | |
|---|---|---|---|---|
| WAV | × | ○ | ○ | △ |
| AIFF | × | ○ | × | △ |
| Apple Lossless | ○ | ○ | × | × |
- WAV
- Windows標準のフォーマットで、圧縮しないのでファイルサイズは大きい。アートワークは挿入できない。
- AIFF
- Mac標準のフォーマットで、圧縮しないのでファイルサイズは大きい。アートワークは挿入できる。
- Apple Lossless
- ロスレスだが圧縮をして保存するので、処理に時間が掛る。
iPodの寿命で比べる
ビットレートやコーデックの違いによるiPodの寿命を表しています。
| 長い | AAC、MP3 |
|---|---|
| 短い | AIFF、WAV、Apple Lossless |
表を見ていただいたらわかりますが、寿命が短くなるのは、どれも、 AIFF、WAV、Apple Losslessと可逆圧縮コーデックです。なぜ可逆圧縮コーデックだとiPodの寿命が短くなるのかというと、可逆圧縮コーデックのような容量が大きいファイルの場合は、iPodがHDDからファイルを読み出す際に、HDDへのアクセスが頻繁に行われ、データの読み込み時に大量の電力を消費します。そのためにHDDや電池の寿命が短くなってしまうのです。
コーデックの選択に迷ったら
コーデックや音質、再生時間の表を見てもらえば、ある程度どれが自分にあったコーデックか選択することが出来ます。しかし、それでもどれが良いか判断できない人は以下を参考にしてください。
レンタルCDなどを利用しているかたは、アートワークが保存できるAIFFでインポートし、CD-RWやDVD±RW、DVD-RAM、Blu-rayなどの書き換えが可能なメディアや外付けHDDにバックアップして、もしもの時のために保存しておくことをお勧めします。
普段iPodで聞く時のコーデックのお勧めは、AACの128kbpsをお勧めします。少し音質がほしいという方は、AACの160kbpsもしくは192kbpsをお勧めします。
コーデックの選択例
- iPodに沢山曲を入れたい
- AACの128kbps、MP3の128kbps
- そこそこ音質が欲しい場合は、AACの160kbps、MP3の160kbps
- 曲数よりCD並みの音質がほしい
- AACの192kbps以上、MP3の256kbps以上
- 今現在の汎用性を重視したい
- MP3
- 携帯電話の着うたなどにも利用したい
- AAC
- CDのバックアップ用にしたい
- AIFF(アートワークについてはこちらのページへ。)
コーデックの変更方法
iTunesのコーデックの変更方法
iTunesでインポートする時のコーデックの変更の仕方は、iTunesのメニューにある[編集]-[設定]をクリック。すると設定ウインドウが開くので、[詳細]のタブの[インポート]のタブを選んでください。
[インポート方法]からインポートしたいコーデックを選んでください。iTunesでCDをインポートするときに設定の変更をしない(デフォルトの状態)で、インポートするとAACというコーデックでインポートされます。
エンコーダをカスタマイズする
[インポート方法]の下にある[設定]からカスタマイズを選択すると、下の画像のようなウインドウが表示されます。
AACエンコーダの設定例
- ステレオビットレート
- 高音質にしたいなら192kbps以上、少し音を良くしたいなら160kbps、ラジオなら48kbpsでOK。
- サンプルレート
- 自動か44.100kHzでOK。
- チャンネル
- ステレオのままでOK。ラジオなどモノラルの音源はモノラルにする。
- 可変ビットレート(VBR)のエンコードを使う
- 容量を節約したい場合はここにチェックを入れる。
- 音声用に最適化
- ラジオなど音声だけのようなコンテンツはここにチェックを入れる。
参考リンク
古い記事があります。現在の状況と異なる場合があるので注意してください。
- アップルの可逆圧縮フォーマット「Apple Lossless」
- http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040517/dal145.htm
- iPodに最適なMP3を作る その1〜 MP3エンコーダにまつわる噂を検証 〜
- http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050711/dal198.htm
- - CDプレーヤーの最終回答(公示)-
- http://www.procable.jp/setting/25.html